憧れのイタリアンバイクメーカー・ドゥカティ
ドゥカティ(DUCATI)は、イタリアで最も有名なバイクメーカーです。
日本でもおなじみのイタリアンバイクメーカーとしては、他に「モトグッツィ」や「ピアジオ」「ベスパ」などといったものがありますが、やはりメーカーとしてのインパクトでいくとドゥカティが頭ひとつ抜けている感じがあります。
ドゥカティの創業は1926年まで遡り、ドゥカティ家の三兄弟がラジオ無線や家電製品の部品を製造する工場としてスタートします。
その後数多くの機械部品を手がけるようになることで、1946年からバイク用エンジンのOMEを請け負うようになります。
この年よりドゥカティはレース用車輌のエンジン開発に深く携わるようになっており、「究極性能のバイク」を目指すべく数多くの改良を重ねてきました。
世界的に有名なバイクレースであるマン島TTレースにおいては1961年以降日本バイクが常に優勝しつづけてきたのですが、それを1978年になってようやく破ったのがドゥカティであったことはよく知られています。
そのときよりドゥカティのことを「無敵のバイク」といった名称で表現することもあり、日本製のバイクとは全く違った方法論で作られた個性的エンジンがメーカーとしての大きな魅力となっています。
基本的にはレース用車輌の開発に特化しながら成長をしてきた企業であることから、一般公道で使用するには少々荒っぽい作りをしているというところが特長です。
そのため日本の公道を走行するにはかなり扱いが難しく、初心者泣かせのバイクとしてバイクファンの間では有名です。
攻撃的姿勢がそのままデザインに現れる
日本メーカーの中にもレース用車輌を積極的に開発をしているところはありますが、一般向けとして販売するときには性能を落としたり乗りやすく改良をしたりしています。
しかしドゥカティは基本的にレース仕様そのままの車種を一般販売していきますので、国産メーカー車では改造をしなければ出せないような車両性能がドゥカティ車では最初から備わっています。
構造的な特長となっているのがV型2気筒エンジンを搭載しているということで、現在主流になっている振動が少ない4気筒ではなくあえてそうした機構を採用しているところにメーカーとしての姿勢が現れます。
自動車でもそうですが、欧米車の中でもとりわけイタリア車というのは非常にデザイン性が高く、洗練された優雅なデザインながら暴れ馬のような強烈な性能という中級以上のライダーにとってはたまらないスタイルとなっています。
ただ残念なことにバイクメーカーとしての信頼性は決して高くなく、新車で購入しても1年以内に必ずどこかのパーツに不具合が出るということが常識となっているほどです。